農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【打ち出の小槌を振ってみたら・・・】

先日の大掃除の時に、こっそり打ち出の小槌を振ってみたからかどうかはわからないけれど、知り合いに着物を譲っていただきました。
この方、以前も私に付け下げ訪問着を譲ってくださったのだけれど、今回は大島紬

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着物を入れてある「たとう紙」を開けてみてビックリ。
すごくかわいらしい!!

「わあ!こんなんかわいいの、もらってもいいんですか?」
っていうと、
「かわいいからあげるのよ」
ですって。

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そして、よく見ると、すごく模様が細かい。
それに、光の加減で光沢が現れるし、模様が浮き出たりする!!
「この大島、めっちゃいいやつじゃないですかっ!ほんとにいいんですか?」
思わず声が漏れちゃったのだけれど、その方、
「めっちゃいいから、あげるのよ」
ですって。

本当に本当に嬉しかったのだけれど、さらに、たとう紙を出してくる。

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気軽に着れる紬と、名古屋帯2本。
こちらの着物と帯は、その方のお友達が、
「着物を処分するから、気に入ったものがあれば持って行って」
と言われ、古いものは小物づくりに使うけれど、状態のいいものの中から私に似合いそうなものを選び、わざわざ持ってきてくださったのです。


ご年配の方が、家を片づけるからと、着物を手放すケースが増えています。
娘さんやお嫁さんがいても、着ないから・・・という理由がほとんど。
でも、捨ててしまうのはもったいないし忍びない。
だれか着る人がいるのなら、その人に。
着ないのなら、ほどいて和小物を作る材料にでもしてほしい・・・。

みなさん着物は大切にされています。
ほとんど袖を通していないものもあるし、ずっとずっと前には、「いつか娘や嫁に譲ろう」と思っていらっしゃったのだと思います。
買うときは高かっただろうし、着物それぞれにまつわる思い出なんかもあるでしょう。
それに、なんといっても着物には、作り手の想いが込められています。
一枚の着物にかかる時間と労力、そして技術。
そう簡単にゴミとして出せない心境はよくわかります。

こうやって私のもとにやってきた着物たち。
最近ちょこちょこ着物をいただくので、和ダンスがいっぱいになってきました。
着物をよく着るとはいっても、毎日着ているわけではないので、なかなか順番が回ってこない着物もあるでしょう。
だけれども、大切に大切に着ようと思っています。
ずっと眠っていたものに光を当てる、そんな役割を与えられた気持ちになって、ワクワクするのです。