農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【無事是貴人】

今日はお稽古日。
洋服で行くつもりだったけれど、
朝、思い立って、やっぱり着物で!!
で、ちゃちゃっと引っ張り出して、
ちゃちゃっと着付け。

外の冷たい空気に触れて、
背筋もピシッと伸びて、
足取り軽く行ってきました。

 

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着物も帯もリサイクル。
今日は、椿の紅型風帯。

 

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掛け軸は「無事」

12月に掛けることが多いそうです。
今年一年無事に過ぎていくこと、
そして、迎える一年も無事に過ぎますように・・・
そういう想いが込められています。

 

でも、禅の世界では、
「無事」は、平常心、ありのままでいいではないかということ。

「無事是貴人(ぶじこれきにん)」
といって、
貴人とは、真に尊うべき人=仏、あるいは、悟り、大安心を得た人。
一般に、人は、目標を立て、そこに向かって、いたずらに悟りを得ようとするけれど、
本来は、みな、生まれながらに仏性をいだいているのだから、
仏や悟りを身に着けようとすることは愚かなことで、
なんの作為も造作もなく、本来のあるべき姿でいることが貴人なんですよ、
善だとか悪だとか、美だとか醜だとか、分別したり、
遠くを求めることははかないことなのですよ、、、
ということらしい。


じたばたして、あちこと追い求めたけれど、
悟りというものは、私の中にあったのだなぁということ、
それは、やっぱりじたばたして、あちこちと追い求めないとわからないのだと思う。

 

禅の世界の「無事」。
ちょっとしたことにびくびくして、あれこれ思案したり、
出来事に振り回されて、すぐに心がざわざわしちゃう私にとって、
そういう境地は、まったく想像もつかないことなのである(笑)