農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【旅立ちの日】

1日に長男の高校の卒業式があって、今日は、次男の中学校卒業式があった。

卒業記念の家族写真

写真館を予約して家族写真を残すつもりだったけれど、予約を取ろうにも全員のスケジュールが合う日の見通しがつかなかったので、あきらめていた。
そうはいっても、家族での写真は必ず撮ろうということで、次男の卒業の日を家族写真の日と決めていた。
長男は、すでに卒業式を終えているのだけれど、今日のためにわざわざ制服を着て、卒業証書を持って、写真に納まってくれた。

次男の卒業式では、生徒会長を務めたS君が卒業生答辞を読んだ。
彼と次男は同じ小学校出身で仲が良く、私もよく知っている子。
そんな彼が、堂々と答辞を読み上げる。
それだけで成長を感じて涙腺が緩むのに、途中、両親に向けた感謝の言葉を読み上げ始めたもんだから、緩んだ涙腺が崩壊してしまった。
私は彼の母親でもなんでもないのだけれど(笑)、「これまでずっと見守ってくれてありがとう」だなんていわれると、普段感謝の言葉なんて言われ慣れていない私の脳みそはもう喜びに満ち溢れて、さらに父親に対し、「お父さんの背中は、僕の憧れです」なんて続けられると、感動で胸いっぱいになってしまった。

式のあとの、教室での最後のホームルームでは、副担任が大号泣。
担任は野球部顧問。熱いハートの持ち主で、子どもたちの信頼も厚く、人気の先生だった。そんな担任が、涙をこらえながら子どもたちに伝えたメッセージはきっと、一人一人の胸に響いたことだろう。
この1年間、次男がどんな雰囲気で学校生活を送ってきたのかがよくわかる、そんな最後のホームルームだった。

友達と写真を撮り合ったり、卒業アルバムにメッセージを書き込んだりした後、最後に次男が向かった先は、職員室だった。
吹奏楽顧問の先生を呼び、記念撮影。それから、卒業アルバムにメッセージを書いてもらう。

実は、卒業式の最後、吹奏楽部が演奏する前を通って退場していく次男を、指揮を執る顧問がわざわざ振り返り見送ってくれるという出来事があった。ほんのわずかのことだったけれど、次男にとって、顧問の先生との関係は特別なものであることがわかったし、2人の信頼関係を感じることができて、感動すると同時にありがたくも思えた。

吹奏楽との出会い、顧問との出会い、この2つがあったからこそ続いていく、春からの新しい場所での演奏。
次男がここで過ごした3年間が、確実にこれからの軌跡となっていく、そんな可能性が感じられる旅立ちの日だった。