2月11日月曜日。
建国記念の日。
今日は完全に休日に。
久しぶりの何も予定を入れない日。
畑に行けばいくらでも仕事はあるし、家にいてもそう。
でも、あえて、休む。
お天気が良くて、陽射しが気持ちいい。
外でお茶でも飲もう!となって、お湯を沸かして珈琲を飲んだ。
次男の中学卒業の日に、家族4人で写真スタジオで記念写真を撮ろう。
一足先に卒業式を終える長男も、制服を着て卒業証書を持って、正装した私たちとで、そのまま写真を撮ろう。
そんな話をしていたら、次男が急に、
「えっっ?母さん卒業式、着物着るん?」
って、びっくりして聞いてくる。
「当然じゃん。これまで入学式卒業式は全部着物やったやん」
「まじ、やめて。着物はやめて」
「は?なんで?着ていく洋服持ってないし」
しばらくこんなやりとりをした。
どうした次男?
他にも着物の保護者はきっといるよ。
そんな話をしたけれど、珍しく強く断られた。
ちょっとがっかりして、そばにいただんなさんに助けを求める。
そしたらうちのだんなさん、なんていったと思う?
「ふたりとも、うるさい!」
だって。
それから私も次男も、炎をみつめて黙り込む。
着物の自分を否定されるということは、アイデンティティを否定されたようで、がっかりだった。
友達の目を気にする年頃でもあるだろうけれど、・・・。
それよりも、だんなの思いやりのない物言いに、ふつふつと怒りが沸いてきた。
残念だ。
いろんなことが残念過ぎる。
その場に一緒にいるのも苦しいので、
「買い物行って、ご飯のようでもしーようっと」
と、白々しくその場を離れ、煙臭い服のまま買い物に出かけた。
帰ってくると火おこしタイムは終わって、片づけているところだった。
畑で大根を抜いて、小松菜を採って、猫とたわむれる。
自分で自分のご機嫌を整え直す。
そのことがまた、腹立たしく感じるけれど、もういいや。
ちいさなことかもしれないけれど、私の中では、いわんや、小さなことこそをやである。
ちいさなことの積み重ねで、いつか突然愛想尽かされるのだ。
うちの嫁に限ってと、すっかり油断しきっているであろうだんなよ、わすれるな。
おんなの恨みはこわいぞよ。