農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【「対話」がつくる未来の話】

「地域のリーダーを目指す女性応援研修」で「地域協働のための組織づくり」について学んできたことのつづき。
自分の頭の中の整理と、備忘録を兼ねて、、、。

 

mosgreen3111.hatenablog.com


講義の内容・・・

世の中「いつの間にか」変化していている。
政治もどさくさに紛れて誰かの都合のいいように変化していっている。
いつの間にか誰かの都合のいいように変わってしまわないようにするために必要なことはなんなのか、その一つが「対話」。


今の世の中、とにかく「対話」がない。
職場でも、同じ空間に居ながら誰かと語ることより、パソコンを見ている時間の方が長い。地域でも「人」と関わることが減ってきている。家族でさえも、それぞれが部屋を持ち、一緒にいたとしてもそれぞれがテレビやスマホを見ている。
そうして、人と人の繋がりが切れてしまったところは、どんなにそこに人がいようとも「限界集落」がやってくる。
組織の文化や歴史を語り継ぐメンバーが減り、組織に所属することを疎ましく感じ、個人が大切にされ仕事も細分化され分担が進むことで、分断が生じる。
なんとなく「一つ」にまとまっていたものも、「ひとつひとつ」だとか「一人一人」の時代となり、多様なものから選択し、個性が重視された世の中に。
変化のスピードが速く、多様性が重視され、因果関係が複雑になる中、何が正解か分からない時代を生きているのに、分断が進んでいるから、個人で抱える限界がやってくる。メンタル系の疾病が多いのはそういう背景があるからとも考えられる。

対話とは、「聴く × 話す」である。
聴くが1、話すが9だと、対話の力は9。
聴くが2、話すが8だと、対話の力は16。
対話の力が最大限生きるのは、、、
聴くが5、話すが5の時。
よく聴いて、よく話す。
それが対話の基本である。
知らない同士や、モノが言えない現場では、対話は進みにくい。
集団の関係構築を積極的にメンテナンスしていくことが、リーダーの役割と言える。


この話の中で、「ホウレンソウ」と「ザッソウ」の話が印象的だった。
ホウレンソウとは、告・絡・談のこと。
報告は過去を伝え、連絡は現在を伝える。そして、相談は未来を考える。
それとは別に、談することで、共有共感を育て、身近な軽い内容について談することで探究創造が育まれる。おしゃべりしてそこで何かしらの問題が解決できるのなら、それは個人の限界を取っ払うものであり、日常のコミュニケーションだけで限界集落が回避され、日常がそれなりに進んでいくことがわかる。
そして、日常のおしゃべりや軽い相談というものは、いわゆる「旬」な話題である。
」を聴くこともコミュニケーションを円滑にする。
「ザッソウ」と「シュンギク」が「ホウレンソウ」を育てるというわけである(笑)。


集団の中で、誰もが対等で公平で、おしゃべりして頷きあう、それだけで集団の雰囲気は変貌する。
リーダーに求められることは、人を「管理」して「仕切る」だけではなく、人を「支援」して「自発性」を促すことである。

まちづくりに必要なことは、「当事者」を含めた対話である。
話をしていそうで、話をしていない人と話をする。
地域に関して言えば、とくに、「中高生」をメンバーに含めると、対話がものすごく豊かになる。
いつも抑圧され、偏った目で見られている彼ら世代は、対話を通じて彼らの抱える現状や背景を共有され、想いを引き出されることで、地域にとって爆発的な力を発揮する。
対話に中高生を含むことで、地域にいる担い手に出会うチャンスをつかみ、彼らが旅に出て必ず戻ってくる場所を作ることができる。これからの地域を支えていく「当事者」を含めた対話が、その地域独自のまちづくりへと繋がっていく。

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対話を通じた「共働」によって「わたし」から「わたしたち」へ意識が変わっていくことで、無限の可能性が拡がっていくのだな。
「対話」を進めていくにあたり、いかにリーダーの存在が重要かということがわかる。
グループとしてのまとめ方ではなく、チームとして集団を一つの方向へまとめていくことは、柔軟性や発想力、そして判断力や決断力が必要不可欠だと思う。

「誰一人取り残すことなく」「世代を超えてすべての人が自分らしく生きられる」、そんな地域になると最高だ。
まずは小さなところから。
そう、まずは夫婦と家族。
楽しいこともまじめなことも、たくさんおしゃべりして分かち合おう。