農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【海から遠く離れた盆地に ひっそりと海神を祀る神社 鮭神社へ】

仕事で嘉麻市にある鮭神社へ。

公共施設の職員さんが、何用で神社へ?

実は、センターのすぐそばを流れる穂波川に鮭の稚魚を放流する事業を計画中。
ちなみに、穂波川遠賀川の支流の一つ。
遠賀川への稚魚の放流活動は主に、「遠賀川源流サケの会」というボランティア団体が行っていている。
遠く新潟県から取り寄せた卵を、嘉麻市馬見山のふもとの遠賀川源流の清流で大切に育て孵化させて、初春に様々な地域の様々な催し物の中で、様々な人たちの手によって放流されている。


川のすぐそばにあるセンターは、市内12か所のセンターで穂波だけ。
この「穂波だけ」の特徴を活かした事業ということで、「川と共に」をテーマに、子どもたちと鮭の稚魚の放流にはじまり、鮭の学習や川の清掃、川に住む生物の学習、防災、川と海のつながり、自然環境、SDGsなど、下流に行くにつれて川幅が拡がっていくように、視点が拡がっていくような事業を考えているところ。

onga-sakenokai.jimdofree.com

 

そんな中、遠賀川源流サケの会の会長さんとご縁をいただき、毎年12月13日に行われている「献鮭祭」にお招きいただき、初めて鮭神社の存在を知る(笑)。

 

ja.wikipedia.org


鮭神社の歴史の古さや、由来など、とても興味深くて、じっくり紹介したいけれど、それは貼り付けたWikipediaがしっかりとまとめてくれているので、ぜひ、ご覧になってください。

神社の紋も鮭

狛犬と楠と空

鮭塚

お宮の天井

鮭の遡上が確認できなかった年は、大根を鮭に見立てて奉納する



神社の澄み切った空気と気持ちの良い晴天の中、これからはじまる小さな事業の報告と無事をお祈りする。

youtu.be

 

本来ならばこの献鮭祭の後に、馬見山ふもとの養殖場に行って中の様子を見学させていただく予定だったのだけれど、残念なことに今年は鮭が獲れず卵がないとのこと。
放流を初めて数十年、卵が届かなかった年はなく、全国的に鮭の捕獲数も激減しており、今年の夏の異常な暑さが原因ではないだろうかと、会長が残念そうに話してくれた。

放流はできなくても、「川と共に」の事業は進められるので、仲間と共にこれからを考えていこうと思っている。

川の流れと人々の営みと、それを支えてきたこの地の歴史や風習を知ることは、かならず未来に繋がっていくし、この地で生活しながら知らないことがたくさんあるということをに気付くことこそが大切なことなのではないかなと、感じている。