農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【一気読み】

土曜日に図書館から借りた本。

 


土日で、一気読み。
婦人公論.jp」で出会ったエッセイは『更年期障害だと思ってたら重病だった話』。
まずは、この続きから。
犬の散歩中に急に息苦しくなり動けなくなった著者。
這うようにして自宅に戻ってソファに横になり、自分の足を見て、手を見てビックリ。
更年期障害で太ってきていると思っていた体は、実はむくみだった!
先天性の心疾患を持って生まれてきた著者。
7歳の頃の開胸手術で心臓を治療していたのに、ここにきて、まさかの心臓の病。
さて、その顛末は・・・。

そして次に目を通したのが、『兄の終い』。
長く連絡を取っていなかった兄の突然の死。
遠く宮城県警より遺体引き取りの連絡を受けた著書。
饒舌で周りに迷惑ばかりかけ、体を壊し、職を失い、突然死した兄。
アパートの片づけや諸々の手続きのために、兄の元妻、その娘と息子と奔走しながら、
分かり合えなかった兄の死と家族について考える怒涛の5日間。

それから、『全員悪人』。
認知症と診断された義母の目線から書かれた日常。
当事者の辛さと家族のとまどい。
冷静さとドライさで家族のバランスを保とうとする著者の存在がとても参考になります。

最後に『家族』
著者の家族について、赤裸々に描かれています。
幼少の頃の出来事、生まれ持っての心疾患のこと、兄と父の関係、兄と母の関係。
そして、自分自身と兄、母、父の関係。
温かく幸せな時間を過ごしたとは言い難い日々についての、著者の記憶力と描写力に圧倒されっぱなしの一冊。
読後、自分の「家族」について考えてしまいます。


日曜日は、寝食を忘れるほどに本に没頭しました。
家族がいるから、食事の用意をし、
家族がいるから、片づけをし、
家族がいるから、母、妻、嫁として振舞いました。
多分一人だったら、食べるものもとりあえず・・・だったと思います。

お天気の日曜日なのに、読書にふける時間が持てる幸せ。
贅沢過ぎて怖いくらい。

でも、努力してあえて「休む」。
そうしなければ、やりたいわけでもないのに、今日しなければならないことがあるわけでもないのに、私は仕事着に着替え長靴を履いてムリをしてしまうから。
そうしなければ、家の中のしなければならないことを先読みして、自分で仕事をつくりだしてしまうから。

がっつり読書、どっぷり村井ワールドに浸ることができて良かったです。
村井理子さんは、犬好きで、犬に関するエッセイも出版しています。

 

また機会があればぜひ手に取ってみようと思っています。