農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【エネルギーが満ちるまで】

今日は久しぶりの休日です。
土日はお仕事が休みでも、田んぼや畑の仕事が山積みで、平日よりもむしろ土日の方が忙しいくらい。
でも、今日は、特別しなければならないことはない。
旦那さんは半日お仕事、義父は、小学生への囲碁教室のボランティア講師で外出。
義母は、ミシンに向かってなにか作ってるみたい。
珍しく本当に自由な日。

子どもたちはというと、
長男は、九州大学で行われる高大連携事業「知の創造塾」なるセミナー合宿に応募、選考をクリア。本日、プレセミナーとのこと。お弁当を持って出かけていきました。
次男は、夏の吹奏楽コンクールのプレコンクールということで、こちらもお弁当と楽器を抱えて、出かけていきました。

さあ、いろいろ家のことを片づけるぞ。

そう思っていたけれど、結局午前中は、なーんにもせずに過ごしました。
そう、本当にぼんやりして過ごしたのです。


昨日、元首相が撃たれて亡くなるという、衝撃的なことが起こって、本当に驚きました。それでもやっぱり、感情的になったりせずにちゃんと考えて一票を投じなければ。
武力ではなにも解決しない。私には人の命を奪う一発の弾丸よりも、皆で力を合わせてこの国を興す「私の一票」を大切にしよう、そんなことを考えていました。



先日、センターの若い男性職員が転職をしました。
彼は、専門学校を卒業してから引き籠りがちで、彼の祖母の口添えでなんとか今の立場に臨時職員として就職。それから社会性や協調性、社会人としての一般的な心構えのようなものをゆっくりと体得しながら、先月、自らの成長を確認するかのように、センターから飛び立っていきました。
その間10年。
途中、何度も飛びたとうとしていたことも知っています。
飛びたたねばならないのに、飛べない。
飛びたいのに、うまく飛べない。
そんな自分を恥ずかしく思ったり、イヤになったり、彼の葛藤もそばで見てきました。
それでも彼は、彼なりの速度で物事を理解しながら、実践しながら、知識と信頼とを得て次へと進んでいったのです。
淋しいけれど、彼の新しい門出を、みんなで祝ったのでした。

誰かの視点から見ると、時間がかかりすぎた一歩かもしれない。
でも、彼の中では必要不可欠な時間であっただろうし、その間に出会った人々との時間が、彼の一歩を支えているのだと思うのです。


私の休日。
ぼんやりぼんやり、何もしないということは、非生産的に思えるけれど、実は次に向けてエネルギーを蓄えているのだなとも感じています。
それが長くかかる人もいれば、短くて済む人もいる。
長くかかるくらいに大きな衝撃を受けることもあるし、平気なふりをすることで、かえって長くかかってしまうこともある。
彼のことを思い出しながら、また月曜日へ向かい始めるための、つかの間の休日を味わいました。

さあ、少し早いけれど、夕食の支度を整えて、コンクール会場で待つ次男を迎えに行くことにしよう。
上手く演奏できていなければ、不機嫌で帰ってくるだろう。
機嫌がよくてもきっと、おなかを空かせていることだろう。
お弁当の唐揚げの感想を聴くのを楽しみに、まずは母親業から。
さあ、始動!!