またまた来ました、来てくれましたよ。
私がその場に居なくても、私のことを想ってくれているのがなんとも嬉しくてありがたいのです。
やってきたのは、帯2本。
松葉柄の帯。
松葉って、落ち葉になっても2本の葉の元がしっかり繋がっていて、離れ離れにならないことから、「夫婦円満」の縁起物の柄として扱われているそうです。
松葉っていうと、冬っていうイメージがあったのだけれど、そういう意味に捉えるならば、帯に描かれている松葉は2色だし、季節を問わず身に付けることができそうです。
もう一本は白の九寸名古屋帯。
綴れ織りのような手触りの品のある帯です。
綴れ織りとは、横糸だけで文様を表現する織り方です。
シャリ感があって、流れるような文様が涼し気で、今の季節にぴったりな気がしました。
帯の出来上がる工程については、博多織の工場見学で説明を受けたことがあるし、職人さんに目の前で実演してもらいながら手織りの説明を受けたこともあります。どちらも、たくさんの工程を経て帯が出来上がっていくのですが、その過程はなんとも複雑で繊細で、私の理解を越えた世界で、ここでうまく説明できずに申し訳ないくらいです。
帯も着物も、どちらも、多くの職人の手と時間をかけて仕上がっていること、そしてその職人が使う道具にも、別の職人が関わっていること、そういうことを知っていると、やはり、捨てることができず、誰かに譲るという形で私のところにやってきているのだと思います。
どちらも今すぐ纏えそうです。
頭の中で、あの着物に合わせるとよさそうだ、、、とか、あの着物にも合うかな、、、だとか、今度のお稽古のときに合わせてみよう、、、だとか、一人にやにやしながらあれこれと妄想しているのです。
私のところに来てくれてありがとう。
私に合いそうだからと、そう想ってくれてありがとう。
着物や帯への想い、私への想い、どちらも嬉しく思っています。