農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【仕事始めの朝の出来事】

今日は仕事始め。
だんなさんも、私も。

朝、目が覚めるとだいたいいつも、
お布団の中で、今日の段取りなんかを確認します。

カーテンの隙間から天井に伸びる影を見て、
あの影は何の影なんだろう、
どうしてあんな形をしているんだろう、
どこから伸びてきて、何が写ってるんだろう
なんて思いながら、これから始まる今日について頭の中で考える。



明日1月5日は、友の祥月命日。
今日の夕方か明日の夕方にお参りさせてもらおうって考えていたら、
急に、父の最期を思い出した。

 


私が最後に父と会話したのは、父が亡くなる2日前。
ジャンキーなものが食べたいという父のリクエストに応えて、
マックのフライドポテトを買ってきて、
父のベッドサイドで袋をガサゴソしている私を
父はじっとみつめてた。

そして、大きな手で私の頭を撫で、
その手を私の頬に当てた。
最期に耳たぶを優しく握ったその手は、
私のあごのラインを流れるように沿って離れていった。

次の日の夕方、父は、母と兄に最後の言葉を残した後意識を失くし、
翌日昼過ぎに亡くなった。



父はわかっていたのだと思う。
あの日が、私との最後の日になるということを。

じっと私を見つめて、何か心の中で伝えたんだと思う。
言葉にしたいことがたくさんあっただろう。
あの手のぬくもりが、言葉にしない父の娘への愛そのものだったと思う。

急にそんなことを思い出し、
父のことを想って泣いた

 

仕事始めの朝の出来事。