農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【父の祥月命日】

 

早朝の南の空


とても冷え込んだ朝。

薄氷

大霜


日中は、風が冷たいけれどとてもいいお天気。
12年前もそうだった。

今日は父の祥月命日。

知らせを聞いて病院にかけつける途中、命が尽きそうな父のことなんかまるでおかまいなしな真っ青な空を、恨めしく思いながら車から見上げたのを覚えている。
父の通夜の日は一転して、空は厚雲に覆われ、時折みぞれが降って、とても寒い日になった。
そんなことを思い出しながら、1日を過ごす。


明日は、「地域のリーダーを目指す女性応援研修」の県外視察研修日。
長崎県諫早市で、「諫早もりあげガールズ」さんの活動と活躍を見聞きする。
町の活性化には、女性ならではの視点が大事だし、女性が活躍できる町こそ、地域活性化につながるのだろう。
政治や経済の分野に女性が進出していくと同時に、育児や家事、介護といったことに男性が進出していく、この2つが同時に進んでいって初めて男女共同っていえる、そんな気がしている。


長崎県諫早市までは、博多駅から新しくできた西九州新幹線に乗って武雄駅まで行き、そこから在来線で20分ほどなんだとか。
はじめはJRで行こうと思っていたけれど、博多駅まで出る時間と、合計の交通費のことを考えると、車で直接諫早まで走らせた方がいいような気がしてきた。
JR内では本を読んだりできるけれど、割と時間に縛られるし、2回も乗り換えないといけない。車だったら自由が利くし、高速に乗ってしまえば最寄りのインターまでは何の心配もない。
そういうわけで、車で行くことに決めた。
夕方ガソリンを満タンにしたし、タイヤの空気圧もチェックした。

車で行くことにした最後の決め手は、人見知りということかな。
視察研修の帰り、研修参加メンバーと諫早から博多まで一緒になるかもしれないと思うと、ちょっと緊張する。
積極的なメンバーが多く、もうすでにそれぞれの地元で活躍している人ばかり。例えば議員さんだったり、例えば自分で立ち上げた団体の代表をしていたり。
研修メンバー全員でグループラインを作っているのだけれど、そういうのを取りまとめたりするのが上手な人がいて、その中で、それぞれが主催するイベントのアピールなども積極的で上手。
活発なやりとりに対し、何とコメントしてよいかわからない私は、みんなのやりとりをただ眺めるばかり。
これまで、この研修に2回参加しているのだけれど、みなさんの明るい雰囲気作りや、前向きでフレンドリーな姿勢だとかに、どこか気後れしている自分を自覚している。

 

だから、車で現地集合現地解散。

親しくなるのに時間がかかってもいいじゃないか。
浅く広いつながりも必要だけれど、私には、狭くても深いつながりを大切にしたい思いが強くある。
一度にたくさんは苦手で、少しずつ少しずつ、理解しながら距離を縮めていく関係のほうが、私らしく居られる。


こういうところも、実は父に似ているのかもしれない。
そんなことを思った、大切な1日が終わろうとしている。