昨晩は23時頃に寝たのだけれど、夜中に目が覚めた。
すごくぱっちりと。
枕元の時計をまさぐって時間を確かめてみると、2時。
ぱっちり目が覚めてしまって、もう一度ぐっすり眠りたいと思っても、なかなか眠れなかった。
右に左に向きながら、眠りにつけそうな場所を探すけれど、なかなか見つからない。
眠ることをあきらめようとしたときに、ふと、父のことを思い出した。
最後の入院になった時のこと。
意識が混濁している父を救急車を呼んで病院に搬送した時の話は、当時、母から聞かされていた。
その時のことを、まるで俯瞰しているかのように、なぜか急に思い出した。
父は、血糖コントロールができなくなって、低血糖による意識障害が原因で搬送されたのだけれど、その後、ブドウ糖を投与されるだけの、治療とは言えない入院生活を過ごし、旅立っていった。
今年は、お正月早々流行り病に罹ったりして、そのまま日常が走り出したから、実家に帰らずじまい。
父が「無理をするな」と、あの大きな手でわしわしと私の頭を無造作に撫でてくれているような気がして、なんだか泣けてきた。
それからしばらくして、いつの間にか眠っていて、次に目が覚めた時は朝だった。
父が会いに来てくれたのか、それとも、ただ私が父を恋しく思っていただけなのか。
今朝は久しぶりの朝焼けで、そのせいもあったのか、困難に感じていたことが、少し柔らかく感じられるようになった気がした。