農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【残りは全部供出することにした】

今年の米作りが終了し、お米は68袋できた。
ほんの3年くらい前までは、この倍の量を作っていたのだけれど、今考えると想像を超えてしまう。ほんと、よくやっていたと思う。

さて、できたお米の行先を考える。
去年は、農協には頼らない!といき込んでいたけれど、今年はいろいろ考えて、供出することにした。
何袋供出するか、計算する。
旦那さんの妹一家、弟一家が年間消費する米の量は必ずキープ。
それから、お米を年間通して買ってくれている親戚と知り合いの分をキープ。
我が家は古米を食べるけれど、やっぱり新米も食べたいし、ある程度は必要だから、それもちゃんと計算に入れる。
合計30袋をキープし、38袋を供出することに。

米袋は一つ30キロで、1俵というのは60キロ。なので、38袋は19俵になる。
今年のお米の値段は1俵当たりどれくらいになるだろう。
農協からの仮渡金がだいたい1俵12,000円くらい。
それで計算すると、近々農協から、まとめて約228,000円が振り込まれる計算になるけれど、すぐに肥料や薬代、燃料代などが引かれるので、手元に残るのはあっという間に半分以下になる。

1俵12,000円。
約半年間、手間暇かけて収穫した我が家のお米は、10キロに換算すると2,000円の価値しかないことになる。
スーパーなどで売られているお米の値段は、5キロが2,000円、10キロで4,000円なのだ。
最初、この事実を知った時、どうゆうことだ??と、すぐには理解できないくらい衝撃だった。
だから、農協に供出するくらいなら、自力で販売しよう。そう思ったのだった。

去年、農協に供出せずに自力販売してみたけれど、結局は、たくさん余らせてしまった。

 

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息まいたのはいいけれど、買ってくれる人がいないとお米は減らないし、一人でも多くの人に買ってもらう努力をしたかというと、そうではなかった。
もっとちゃんとしっかりと方針を決めて計画立てて取り組まなければならないことで、片手間で、勢いだけでできるようなことではなかったと、すごく反省した。

今回、栗を初めて販売させてもらったし、その前から野菜も販売させてもらっている。
人に、そして遠方に、ましてやお会いしたことのない人に、野菜やお米を買ってもらうことの大変さ、怖さというものを、すごく実感している。
お金をいただくということはすごく大変なことで、信頼関係がすべてであって、良くも悪くも、いろんな形となって全部自分に還ってくることなんだと強く感じた。
自分自身を信頼しているか、自分に自信があるか、そいういうことをまっすぐに突き付けられているようで、逃げ出したいくらいだった。

今年のお米は最低限を残して供出したけれど、少しずつ挑戦することが必ず未来に繋がっていくのだと感じている。
今はまだ、未熟者だけれど、仕事と米作りと畑仕事のバランスが取れるようになった時、今年の経験を思い出し、勇気をもって進んでいこうと思っている。