農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【合否通知】

次男の合否通知が届く日。
義母に、結果はどうであれ、連絡をお願いしていました。

合否通知は簡易書留で届き、次男が開封する。
次男が学校から帰宅するのは夕方4時半過ぎだろうから、
連絡が来るのは、遅くても5時くらいだろうなって準備していました。

夕方5時過ぎ、義母からラインが届きました。

「今届きました。不合格でした」

・・・そっか、不合格か・・・

「連絡ありがとうございます」

私も短く返信をしました。


どんな気持ちで開封したんだろう。

おじいちゃん、おばあちゃんにどんなふうに報告したんだろう。
結果が分かって、どんな態度をとったんだろう。
今、この瞬間を、どんな気持ちで過ごしているのだろう。

すごくすごく切なくなって、でも、結果が分かって安堵した気持ちにもなって、
終業とともにすぐに帰宅しました。

帰宅後、まずは居間にいる義父母に挨拶。
そして、連絡をくれたことのお礼を言うと、
あの文章は次男が自分で打って送ったとのこと。
それを聞いて、すごく驚いた。
簡単で簡潔な文章。
母の知る、甘えん坊で泣き虫な次男はそこにはない。
そのことがさらに愛おしさをかきたてる。

次男がいる部屋に向かいながら、部屋のちょっと前から、
「ただいまー」ってちょっと大きめに声をかける。
奥から
「おかえりー」
っていう、次男の声。

部屋のドアを開けて、
「残念だったね。」
って声をかけた瞬間、眉間にしわをよせて崩れていく次男の表情。
その顔を隠すようにうつむきながら両手を広げて抱きついてきた。

しっかり強く抱きしめて、
「頑張ったね。」
ってそう伝えるのが精一杯。

次男の気がすむまで、強く強く抱きしめて、
ゆっくりゆっくり体を揺らしてました。



大丈夫。未来への可能性は無限大。
長男が切り開いている道とは違う、新しい道。
次男が自分で見つけていく、自分の歩く道。


母は楽しみで仕方ない。
分かれ道で、進みたいと思った道が思いがけず閉ざされたとしても、
違う道の先がどんどん拓けていく、
そして、いつか行きたかった道のその先へと繋がっていく、
いろんな体験や感情を味わいながら、
ゆっくりゆっくり大人になっていってほしい、
母より大きくなった体をぎゅっと抱きしめながら
誰よりも次男のしあわせを願いました。