農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【土に触れる】

今日は花散らしの雨になるのかな。
福岡は、昨晩未明から雨が降ったりやんだりしています。

今週は、人事異動の発表があり、4月からの変化に向けて
すこし慌ただしい空気が流れた週でした。

そんな中、仕事中の私に、義母から次男の写真が届きました。

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「一人で頑張りました」
ってコメント付き。

長男中学校、次男小学校を卒業して、
2人とも私が出勤する時間もまだ夢の中。

いったいどんな毎日を送っているのかと思っていたけれど、
おじいちゃんおばあちゃんのお手伝いはしっかりしているみたい。

この日も、義母は別の畑に行っていて、
お昼に戻ってきたら、芋床に土を入れて種芋を植える準備をしていてくれたそう。

芋床の準備って、結構大変。
ブロックで囲っている「床」の古い土をスコップですくい出して
一輪車に積み、傍の畑にまんべんなく散らす。
この作業を「床」の土が半分になるくらい繰り返し、
次は、耕したばかりの別の傍の畑の土を一輪車に積んで「床」の中に入れ込む。

甘えん坊で親の言うことには反抗ばかりするようになった次男。
でも、ちゃんとお手伝いをして、
義父母を労わる気持ちを持ち合わせた少年に成長してくれている。

義父母と同居し、土に触れ、農作業を身近に感じ、
季節を感じる生活を続けてきて本当に良かった。
これまでの15年以上の同居生活でのつらさだとかきつさだとかが
いっぺんに吹き飛ぶほどの力を持った、次男の誇らしげで少し照れた笑顔。

私は本当に子どもたちに救われている。
親の言うことなんか聞かなくても、
朝、遅くまで起きてこなくても、
勉強ができてもできなくても、
そんなことは本当に小さな小さなつまらないことで、
人にやさしく、生きるためにちゃんと汗をかける、そんな人に育っていること、
これは絶対に、ここで生きてきた結果なんだと胸を張ることができた、
そんな気分。
そう思うと、嬉しくて有り難くて、
次男の笑顔が涙で滲んできた。

土に触れる。
人の、自然の優しさに触れる。
それは、逞しさと美しさを育ててくれる。
そう思えて、しあわせを感じた桜満開の日。