今日は気が重いサークル会の役員会が終わって、ちょっとすっきり。
この先、来年3月のサークルの発表会でもある交流センターまつりに向けて準備を進めていくのだけれど、今日の役員会で大まかな流れや方向性、予算が決まった。
事務局としては、役員会を通しながらその流れに沿って粛々と準備を進めていけばよい。
今日まで十分に作戦を練って、レジメを準備した。
一歩が上手く踏み出せたなら、あとは慣性で進んでいくものだ。
初めの第一歩が何より重要と思っていたので、今日はほっとした。
もう一つ、ほっとしたこと。
土曜日の防災士として話をするスライドが仕上がったこと。
連休最終日までに仕上げるつもりだったけれど、できていなかった。
スライド作成にじっくりと時間を取っていたにもかかわらず、今日まで仕上がらなかったのには、理由がある。
久しぶりに、読書に耽っていたのだ。
朝の涼しいうちに畑に行って汗を流し、昼間は空調の効いた部屋で本を読む。夕方前に台所に立って夕食をつくり、それからまた畑へ出る。
日曜日は、天気の関係で1日スライド作りの予定だったけれど、スライド作りに気持ちがまったく向かなくて、寝転がって本を読んでばかりいた。
本を読んで疲れたら、お茶を飲んでのんびりし、やっとのことでパソコンを開くけれど、起動するまでの間にまた本を読む。気が付けばパソコン画面はスリープ状態で、軽く自己嫌悪。
最終的には、スライド作りはあきらめる。
ちらちらと気にしながらの読書はつまらない。
自己嫌悪に陥るのもなんかちょっと違う。
気の向くまま本を楽しんで、スライドは別の日に集中して作ることにしよう。
自分の気持ちに素直に従ってみる。
連休中に読んだ本は3冊。

「妊娠カレンダー」は、土曜日にふらっと寄った図書館の入り口に設けてあった「文学賞受賞作品の棚」で見つけた。
小川洋子さんの本はずっと前に読んだ「博士の愛した数式」に続いて2冊目。
この本に収められているのは、
「妊娠カレンダー」
「ドミトリイ」
「夕暮れの給食室と雨の夕暮れ」
3つの短編。芥川賞受賞作。
どの作品も、繊細な描写と丁寧な文章が魅力。
「博士の愛した数式」でもそうだったから、小川洋子さんらしいのだと思う。
登場人物に悪い人はいない。でも、登場人物同士の心の通い合いが感じられなくて気味悪さばかりが浮き立ってくる。文章の美しさが、独特の世界を際立たせている感じがする。だからだろうか、先を読み進めていくことをやめられない。
これが小川洋子さんの世界であり、受賞理由なのかもしれない。
3作品とも、登場人物が、生きている、生活しているという実感が薄い。
夫婦、姉妹の関係も淡々と描かれ、「妊娠」という特別なことも、すべてが凪。
不穏さを感じながらも不幸は起きない。それがなんともいえず不気味だった。
どっぷりと本に浸かれるのは久しぶりのこと。
読書の秋が私の元に早々とやってきてくれたようだ。
読みたい本はたくさんある。
いろいろ読もう。スマホではなく、本を手に取って。