農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【雨上がりの田んぼパトロール】

今回の大雨で一番心配だったのは、となり町にある田んぼのこと。
うちの田んぼの場所は、山のふもとにある。

もともとは、自宅の周辺の田んぼでしか米作りはしていなかったのだけれど、田んぼの周りがどんどん住宅地になっていき、お世辞にも綺麗とは言えないため池の水さえも自由に使えない。そんな窮屈な米作りから解放されたくて、旦那さんの祖父が買い求めた土地が、今作っている田んぼになる。

山のふもとで近くに民家はなく、少し離れた場所に集落がある。
その集落の人々が代々作ってきた田んぼ。
水は豊富にあるけれど、「平地で真四角」の田んぼとは程遠く、いびつなかたちで、どの田んぼにも必ず、崖がある。
そして、豊富な水も、ここ数年、思いがけないところから湧き出たりする。
水が豊富なだけに、今回のような大雨が降るたびに、崖が崩れるのではないかという心配が尽きない。

実際に、数年おきに崖崩れなどを起こしており、ずっと前はあちらの田んぼの崖、その次はこちらの田んぼの崖。
田んぼの崖だけではなく、倉庫の裏の崖が崩れたこともあった。
今のところ、田んぼ1枚が全部潰れてしまうだとか、1年の米作りを断念せざるを得ないような大きな被害にはあってはいないけれど、それでもやっぱり、流れ込んだ土砂と、稲のない一画がある田んぼを見るのは、なんとも鬱陶しい気分にさせられた。



下の写真は、数年前に崩れて修復された農道に面した崖。


この崖が崩れる前は、木々が生い茂る斜面だった。
数年前の大雨で地すべりを起こし、この農道の反対側にある田んぼに土砂が流れ込み、大木が根こそぎ倒れこむ被害があった。

この崖崩れのため、農道が通れなくなったのはもちろん、農道に沿って流れていた用水路も土砂で埋まってしまったため、すぐ下にあるうちの田んぼに水が来なくて、ずいぶんと困った。
町役場が早急に応急処置をしてくれたため、田んぼに水を入れない「中干し」の期間を長くとって調整し、その年はなんとか収穫することができた。本格的な修復工事は、収穫後の農閑期に行われ、翌年からまた、通常通りの米作りができるようになって今に至っている。

ところが、、、

この修復した崖、今回の大雨のあとのパトロールで、異常が発見される。


すでに滑ってきてる。
幸い、水路はふさがれていないのだけれど、、、


崖の上には、思いっきり亀裂が走っている。
崩れるのは、時間の問題。


この崖の下の田んぼは、うちの田んぼではないのだけれど、その左側の田んぼがうちの田んぼになる。


次に雨が降ったら崩れるかもしれない。
もしかしたら、雨上がりに崩れるかもしれない。
農道を通る車や、ウォーキングをしたりしている地元の人が巻き込まれる可能性も高く、実はかなり危ない箇所に該当するのではないのだろうか。

今日、だんなさんが町役場に情報提供をする。
そして、今年も無事にお米作りができることを、そっと祈っている。