農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【想いは一途に】

次男のこと。

中学校に入学する前の春休みに、
次男と部活の話をしてました。

「部活、入るの?」
「うん、入ろうと思ってる」
「何部に入るの?」
「う~ん、吹奏楽部とか、興味ある」
「へ~、いいじゃん」

「へ~、いいじゃん」なんて答えたけれど、
私の中では、


「えっ!吹奏楽っっっ!!(゚д゚)!!」


って驚きでした。
今年になって、長男がギターをかき鳴らしだしたけれど、
それまで、家族の中で誰かが楽器に親しんでいるわけでもないし、
音楽にあふれている家庭でもないし。

でも、次男の答えが、私はすごくすごくうれしかったのです。
寝ることと食べることが大好きで、
家の中では甘えん坊でのんびりマイペースな次男。
そんな次男が、
なにか新しいことに挑戦しようとする想いを抱いていることに
純粋に感動してしまったのです。

いろんな部活を見学して体験したり、
友達に誘われたりして、気が変わって違う部活に入部するかもしれないし、
それでも、次男が自分で選んで、何かの部活に入部する日を楽しみにしていました。

入学式が終わり、部活の体験入部が始まったその日から、
次男は迷わず吹奏楽部へ。
体験入部中、ほかの部には見向きもせず、毎日通っていました。

「今日は、トランペットを吹かせてもらった。
 僕だけ音が出たんよ!!」
「今日は、かたつむりみたいなのを吹いたよ。」
「今日はフルート。あれはなんかちょっと恥ずかしかった。」

毎日、自分が触れた楽器のことを楽しそうに話してくれる。
吹奏楽がどんな楽器の集まりなのか、よくわからないけれど、
これまで見聞きしたイメージで、家族みんなあれこれと好きなことを言い、
自然と会話も盛り上がる。

そして、体験入部中、一度もほかの部の門をたたくことなく、
結果、想いは一途に、吹奏楽部員となりました。

今月末に、3年生のコンクールがあり、
それが終わり次第、自分の楽器が決まっていくそうで、
昨日は、顧問の先生の前で、いろんな楽器を一通り吹いてきたそうです。

「トランペットとか、花形でなんかかっこいいよね。」
なんて好き勝手なこと言ったら、
「あれは、マジで酸欠になるよ。めっちゃ肺活量がいる!!」
だって。
そして、小さな声で、恥ずかしそうに、
「僕は、サックスがいいな。」
そうつぶやきました。

叶うといいね、その願い。

母さんは、あなたが家族みんなにあたらしい喜びを与えてくれたこと、
あなたの一途な想いに感動したんだよ。

想いを一つに、メロディーを奏でる喜びを
これから続く青春の日々とともに、仲間とともに、
精いっぱい生きてほしいなと思ったのです。