滅多に積もらない雪が、大みそかの朝、積もっていました。
今年一年を締めくくる日。
義弟ファミリーが帰省し、
毎年大みそか恒例のすき焼きを囲み、会話も弾んだ夕食時、
私は義父の、
「かかりつけ医に糖尿病の数値がいいと、褒められるようになった。
薄味の食事がいいんだと思う。
けどね、美味しくないんよ・・・」
という何気ない一言に心が折れそうになった。
冗談っぽく放たれたその言葉に、
その場にいたみんなが笑い、私も笑った。
私の「じゃあ、やっぱり、ばあちゃんにごはん作ってもらわなっ」
って言う言葉に、みんな笑って、その話は流れていった。
そうやって、流れていったその一コマは、
私の中では流れずに、澱みとなって繰り返されている。
夕食後に、明日のがめ煮のレンコン切りながら、
頭の中でぐるぐる回るあの一言に、
最後の最後まで振り回される自分が何とも情けなくなり、
涙がごぼれそうになった。
「料理上手になって、見返してやれ!!」
って思う私と、
「ますます料理が嫌いになりそう!!」
って思う私。
「絶対に許さない!!」
っていう私と、
「そんなつもりで放った言葉じゃないんだよ、きっと」
っていう私と、
いろんな私が、レンコンを切るたびに現れる。
それでもこうして健気に台所に立っている私と、
がめ煮の味付けが急に不安になってくる私。
結局、どれもこれも私で、
相変わらず泣いたり怒ったり笑ったり、忙しい人だと、
自嘲しながら、今年が終わろうとしているのです。
すっきりと晴れやかな気分にはほど遠いけれど、
それでも、大変な年として記憶されるであろう2020年を無事に過ごすことができ、
さらに、新しいことに挑戦することができたこと、
たくさんの仲間に出会え、支えあえたことは、何物にも代え難く、
喜び溢れることなんだよって、自分を励ましながら、
除夜の鐘に耳を澄ませているところです。
今年一年、ブログを読んでくれてありがとうございました。
明日からも、変わらず、私を続けていきます。
どうぞ、皆様、よいお年をお迎えください。