農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【飛行機雲】

今日から新年度。
以前センターで一緒に働いていた先輩。
今は別の課に所属していて、
このたび異動。
2年間勤務した課内で最終日だっ昨日、
挨拶で言葉が出ないくらい涙があふれ
「お世話になりました」っていうのが
精一杯だった、って話してくれました。

悩んで悩んで
折り合いをつけながら
調整しながら
走り続けてきたから
だからこその、涙だと思う。

そういう私も、
たった一年間でセンターを異動していく仲間を
昨日、見送りました。
小さな花束を渡し、挨拶をするときに思いがけず、
込み上げてくるものをこらえることに必死になっている自分がいて、
正直、驚きました。
引っ越しとコロナ騒動で、
本当に大変な時を
あれこれと不平不満を抱きながらも乗り越えてきた
そんな一生懸命な時間が濃ゆいほど
思いがけず、こんな気持ちになるんだなって
そう感じました。

そんな体験のあと、先輩の話をきくと、
じたばたする時間が
まったくもって無駄なことなんかではないんだな、
そんな気持ちが押し寄せてきたのでした。

 

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今日から、新年度。
新しい種まきをしなくちゃね。
そう思って、見上げた空に、
まっすぐ伸びていく飛行機雲を見つけて、
すこし嬉しくなりました。

 




【こだわりの場所】

勤務先の交流センター。
去年7月からの改修工事が終わり、
今月からオープンしています。

突貫工事だったため、
リニューアルオープン後も、手直しが入ったり、
追加の備品が届いたり、
毎日業者が出入りしながら、
通常業務しています。

そんな中、担当させてもらった、授乳室とキッズコーナー。
備品を少しずつ揃え、業務の合間にレイアウトしたりしながら、
今日、一日かけて、ウォールステッカーを貼りました。
なんてったって、予算がないもんだから、
引っ越しも業者に頼まず、自分たちで。
そして、高価な壁紙を貼るよりも、
自分がイメージした雰囲気に仕上げたいという
私のわがままを、改修担当課の上司が理解してくれたおかげで、
楽しく作業をすることができました。

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こちらは授乳コーナー。
私はこの部屋に閉じこもって、仕事をしたいくらい(笑)
イメージ以上の仕上がりになりました。

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オムツ交換コーナー。
子育てママパパに、少しでもゆったりした気持ちになってもらいたくて。
本当は、小さく優しい音楽を流していたい(笑)
これは、かなわないけれど・・・

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キッズコーナーには、トトロ。
階段側の空きスペースと、階段の反対側の棚に
木のおもちゃプレートをはめ込む予定で、
まだまだ作業が続きます。


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テーブルの上の木のおもちゃは、私の子どもたちが遊んだもの。
そして、後ろの絵本もぬいぐるみも、自宅から選んで持ち込みました。
数週間に一度のペースで、少しずつ絵本を入れ替える予定。
季節の絵本、工作の絵本なんかを、ちょっとずつちょっとずつ。
来るたびに、まちがい探しのように変化をつけて楽しみたいなと思っています。

そんな風に思っていたら、朝、出勤するたびに、
棚に並べている動物のブロックがちょっとずつ動いている(笑)
あ、触ってくれたんだ、遊んでくれたんだって、
すごくわくわくしちゃう。

私のこだわりの場所。
この場所が誰かと誰かの出会いの場所になって、
誰かと何かが繋がる場所になって、
未来に繋がっていってくれたらいいな・・なんて思ったり。

そして、はっきり言えること、それは、
一番楽しんでいるのは、間違いなく私なんだよなっていうこと。

今日は、作業をしながら、
マスクの下でニコニコが止まらない一日でした。







【土に触れる】

今日は花散らしの雨になるのかな。
福岡は、昨晩未明から雨が降ったりやんだりしています。

今週は、人事異動の発表があり、4月からの変化に向けて
すこし慌ただしい空気が流れた週でした。

そんな中、仕事中の私に、義母から次男の写真が届きました。

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「一人で頑張りました」
ってコメント付き。

長男中学校、次男小学校を卒業して、
2人とも私が出勤する時間もまだ夢の中。

いったいどんな毎日を送っているのかと思っていたけれど、
おじいちゃんおばあちゃんのお手伝いはしっかりしているみたい。

この日も、義母は別の畑に行っていて、
お昼に戻ってきたら、芋床に土を入れて種芋を植える準備をしていてくれたそう。

芋床の準備って、結構大変。
ブロックで囲っている「床」の古い土をスコップですくい出して
一輪車に積み、傍の畑にまんべんなく散らす。
この作業を「床」の土が半分になるくらい繰り返し、
次は、耕したばかりの別の傍の畑の土を一輪車に積んで「床」の中に入れ込む。

甘えん坊で親の言うことには反抗ばかりするようになった次男。
でも、ちゃんとお手伝いをして、
義父母を労わる気持ちを持ち合わせた少年に成長してくれている。

義父母と同居し、土に触れ、農作業を身近に感じ、
季節を感じる生活を続けてきて本当に良かった。
これまでの15年以上の同居生活でのつらさだとかきつさだとかが
いっぺんに吹き飛ぶほどの力を持った、次男の誇らしげで少し照れた笑顔。

私は本当に子どもたちに救われている。
親の言うことなんか聞かなくても、
朝、遅くまで起きてこなくても、
勉強ができてもできなくても、
そんなことは本当に小さな小さなつまらないことで、
人にやさしく、生きるためにちゃんと汗をかける、そんな人に育っていること、
これは絶対に、ここで生きてきた結果なんだと胸を張ることができた、
そんな気分。
そう思うと、嬉しくて有り難くて、
次男の笑顔が涙で滲んできた。

土に触れる。
人の、自然の優しさに触れる。
それは、逞しさと美しさを育ててくれる。
そう思えて、しあわせを感じた桜満開の日。