農家の嫁が働きながらこっそりつぶやく独り言

~仕事のこと、農作業のこと、家のこと、子どものこと、 何気ない出来事 ~

【非日常から現実へ】

珍しく月曜日仕事を休む。
海を見てきた。

岩を飛び移りながら最先端へ

霞がかってあいにくのお天気だったけれど、海のそばで育った私は、やっぱり波の音、磯の香りに癒される。

波止場の岸壁のすぐそばでイカを発見!

ゆらゆらと漂っているイカを見つけて、思わず二度見する。
すぐそこにイカがいるなんて、思ってもいないからね。
よくよく見ると、大きな魚のしっぽも見える。
どうもお食事中らしい。
魚が大きすぎて、食べるのに時間がかかっているみたいだ。
それとも幸せな時間をゆっくり堪能しているのだろうか。

タモですくえば捕まりそうだ、って素人だから考える。
ちょっと離れたところで釣りをしている人に、勇気を出して声をかける。
「あそこにイカがいるんですけど、網、もってませんか?」
みなさん、びっくりしながらすぐに見に来てくれる。
でも、誰も網を持っていない(笑)。
しかも、みんな、ルアーでイカを釣りに来てるのね。
求めているものが目の前にいるのに誰もそれを手にすることができないなんて、、、。
ひとしきりおしゃべりして、それぞれ釣り場に戻っていった。
一番諦めが悪かったのは私だった(笑)。


海では、岩場の間で大きなカニの死骸も見つけた。
かに座の私は、ひっくり返ったカニの死骸を熱心に観察する。
元来、かに座というものはとても慎重な性格らしい。
全身を甲羅で覆い、ハサミを振り回して人を寄せ付けない。
それでいながら、ある日突然無防備に脱皮をして周囲を驚かせたりする。
人見知りで恥ずかしがり屋でありながら、大胆なことを言ったりしたりする私は、まさにかに座の性格ではないか!


土日の真の茶事、月曜日のおでかけ。
イレギュラーなことが続いて、すっかりいい気分になって、月曜日の夜は眠れなかった(笑)。
眠れない夜は、ろくなことは考えない。
楽しさの陰に隠れていた心配事や不安なことが、きれいな水に墨を落としたみたいに拡がってくる。
黒さを増していく墨に染まりながら、心配なこと、不安なことの種を蒔いたのは自分だと、開き直る。
今日見たイカのように、ピンチになれば墨を吐いて逃げ出そう。
そして、周囲に擬態して、カニのように岩場の隙間でじっと息を潜めていよう。
そんなことも考える(笑)。
強気の私と弱気の私が頭の中で、長い長い時間をかけて対話する。


想像した悪いこと、不安なことの9割は起こらないから、大丈夫。
そして、仮に起きたとしても、それはずっとあとになれば、必然だったとわかる日が来るはず。
そして、ちゃんと助けてくれる人がそばにいる。
そんなことを思っていたら、いつの間にか眠りについていた。


昼前から雨が降り出した。
今日はいつものように、溜まった仕事を片づけて、やるべきことを着々とこなした。
非日常の後の現実世界を生きていく。