飯塚市には「龍王山」っていうお山がある。
「りゅうおうざん」。名前は勇ましいけれど、スカイツリーよりちょっと小さくて、実はかわいらしいお山。
この山の中腹に、「青少年野営訓練所」なるものがあります。今よりもずっと自治会のイベントや子供会のイベントが盛んで、たくさんの子どもがいた時代。
今みたいに子どもも習い事もあまりしてなくて、ほかに娯楽がないし、土日といえば、地域で集まって、野球の大会したり、キャンプしたりしていた時代。
そんな時代に有志が集まって、作り上げたキャンプ場。
今は社会教育の施設として、センターが管理しています。
学校の鍛錬遠足だったり、子供会のキャンプだったりで、よく利用されていたのですが、時代とともに、利用者は少なくなっていました。
だって、世の中おしゃれで便利なキャンプ場いっぱいあるし。
この「野営訓練所」は、名前の通り「野営」を「訓練」する施設だよ。
電気はもちろんなくて、水は川の水を引いている。
おしゃれなバンガローなんてないし、テントは自前。
火も、決まった場所で自分で起こしてねっていうくらい、徹底しています。
とにかく、な~んにもない。場所の提供のみ!
あっ、でもね、トイレがあるんだよ~。といっても、工事現場にあるような簡易トイレが4つほど。電気なんてないから暗闇で用を足す(笑)
下の写真は、炊事場の様子。
ちゃんと蛇口はあるけれど、出てくる水は川の水。
定期的にトイレ掃除に行ったり、点検に行ったりしていますが、利用者低迷で、施設管理をどうしようかと悩んでいたら・・・
なんと、コロナで、人気沸騰中。
もともとのキャンプ好きなキャンパーが、にわかキャンパーを避けて、人がいないところ、密にならないところを探し求めた結果、われらの「野営訓練所」なるものに行きついたそうです。
にわかキャンパーのマナーの悪さに辟易することなく、ただただ静かにキャンプを楽しめるということで、生粋の一人キャンパーのハートを鷲掴みしているようで、毎週のように予約いっぱいです。
彼らいわく、「何もないのがいい!!」そうです。
私もこの場所、大好きなんだよなぁ~。
できたら、この場所で子どもたちと遊びたいし、キャンプ講座みたいなことしてもいいし、防災講座ももってこいだと思う。逆に、な~んにもしないっていう講座、好きな場所を見つけてただそこで過ごすだけ、っていう講座もやりたいと思っている。
一応社会教育施設なので、掲揚ポールなんかも設置されている。
そして、市内を一望できる。夜は夜景を楽しめる(と思う。)
この日は、ちょっと霞んでた。お天気だったけれど、黄砂の影響かな。
水の流れる音と、鳥のさえずり、風に揺れる木々の葉音。
たぶん、みんな癒されると思う、この景色。
やっぱり、ここを活用した講座を企画しよう!!
たくさんの人は集まれないけれど、
こっそり隠れ家的に楽しいことをして、
そこから素敵なストーリーを繋いでいくことができたらいいな。